おかもと歯科診療所
咬合育成
歯並びを良くすることは「未来への投資」

将来の健康のために 日々、歯の治療をしていて思うことは、歯並びが悪いせいで虫歯になっている、歯並びが乱れ、噛み合せのバランスが崩れているせいで歯ぐきが弱っているなど『悪い歯並び』が原因で口の中に不具合が生じていることがあまりにも多いということです。
むし歯ができた時、患者さんからは
私は歯ブラシが下手だから・・・最近、歯磨きをさぼっていたから・・・などとよくお聞きします。
もちろんお口の健康を維持する基本は歯磨きです。
ただ、人によってそこまで歯磨きの腕に差はあるのでしょうか?(本当にサボっている方は別ですが…)
当院では最も大事なことは「今のお口が自分自身のケアできれいにできる状態なのか」だと考えます。歯並びが悪いといくら歯磨きが上手でも悪くなってしまうことが多いのです。
歯並びが良くなることで、毎日の歯磨きがやりやすくなり、磨き残しも少なくなります。
また、噛み合せのバランスが整うことで、噛み合せの悪さから起こる様々な身体の不調和も解決します。
将来の健康のために、小さい頃から「歯並び」に意識を向けることはとても大切なのです。

鼻呼吸は元気のもと 最近、ポカンと口を開けている子供が増えていると思いませんか?
この子供たちに皆、共通していることがあります。それは口呼吸であること。口呼吸はお口に様々な影響をもたらします。口で息をするので歯肉が乾燥するために、歯肉炎や歯周病になりやすくなります。歯も乾燥するので着色や脱水によるまだら模様の歯(ホワイトスポット)になることがあります。乾燥は唾液の作用を弱めるので、むし歯にもなりやすくなります。歯周病や乾燥による舌の汚れは、口臭の原因にもなります。
歯並びを良くすることはこの口呼吸を鼻呼吸にすることにとても関わりがあるのです。
口呼吸は災いのもと!ぜひ健全な歯並びで鼻呼吸を身につけましょう。

すばらしい笑顔のために 「子どもが自分の笑顔に自信が持てるようになり、よく笑うようになった。」
「思いっきり笑えるようになり、明るくなった。」
これは、頑張って歯並びを治したご家族から届いた喜びの声です。
歯並びをよくすることで「よく噛めるようになった」というような健康面のメリットだけでなく、心の面でもよい変化を感じていただいております。

歯ならびって?

歯の矯正治療は、噛み合わせの悪い状態、つまり「不正咬合(ふせいこうごう)」がある場合に行ないます。
どんな歯ならびが良くて、どんな歯ならびが悪いのでしょう?まずはそれを知って下さい。

理想的な歯ならび

上下の歯が交互に噛み合い、上と下の前歯の中心の位置がそろっている状態です。
また、噛み合せた時に前歯が上下方向・前後方向に2~3㎜程度重なっており、上下それぞれの歯を上から見ると、デコボコすることなくきれいなU字型に並んでいるのが理想です

悪い歯並びの代表例

叢生(そうせい)
別名「乱杭歯(らんぐいば)」ともいい、歯と歯が重なり合って、デコボコしている状態で、よく言う「八重歯」もこの歯並びのひとつです。
歯が重なり合った部分には汚れがたまりやすく、ブラッシングが非常に困難です。

上顎前突(じょうがくぜんとつ)
歯が前の方に飛び出している状態です。上の歯が前に出ている場合と、上下とも出ている場合があります。
いわゆる「出っ歯」と呼ばれる状態です。口唇が閉じにくく、口呼吸になるため口腔内が乾燥することが多く、虫歯や歯周病になるリスクが高くなります。

下顎前突(かがくぜんとつ)
下あごが上あごより前に出ているために、前歯のかぶさり方が通常と反対になっている状態です。
「反対咬合」あるいは、「受け口」と言われます。

開咬(かいこう)
口を閉じても、噛み合わせられない部分がある状態です。
特に前歯が噛み合っていない場合、奥歯に負担がかかりやすくなります。
また、口が乾燥しやすくなるため、唾液による自浄作用が働かず、虫歯・歯周病になるリスクが高くなります。

歯ならびって?

歯並びが悪いと、口の中だけの問題にとどまらず、全身の健康から生活のさまざまな面にわたって困った影響が出てきます。

1.脳の発育に影響
食べ物をよく噛むことは、脳の活性化のつながることがわかってきており、痴呆、認知症の予防にも効果があると言われています。歯並びが悪く十分に噛めない状態では、脳の成長・発育にも影響がでる可能性があるのです。

2.虫歯・歯周病・口臭
歯並びが悪いと歯磨きがとても難しいため、歯垢や歯石が残ってしまい、虫歯や歯周病にかかりやすくなります。また、口が開いてしまうことにより口の中が乾燥し、口臭などの原因にもなります。

3.顔立ちへの影響
歯が飛び出している出っ歯などの不正咬合がみられる場合、唇が閉じづらく口元にしまりがなくなり、見た目の美しさや印象に影響を与えます。
また、あごや口の周りの筋肉の成長や発育不足によって、上下のあごにズレが生じ、顔の左右が歪んでしまうことがあります。

4.発音への影響
歯並びが悪いと舌の動きが制限され、聞き取りにくい発音になる場合があります(サ行やタ行など)。

5.あごへの影響
悪い歯並びによって噛むときにあごにかかる力が均等でないと、あごの関節や筋肉への負担が大きくなり、「口をスムーズに開け閉めすることができない」「口 を動かすと耳の辺りがカクカクと音がする」・「食事の時に、あごが痛む」などの「顎関節症」が引き起こされるリスクが高くなります。また、あごの成長にも影響し、上下のあごの左右・前後のバランスが悪くなると、身体全体のバランスも悪くなり、肩こりや頭痛・腰痛の原因になることもあります。

6.胃腸への負担
噛み合せが悪いと、十分に食べ物を噛み砕いて咀嚼することができずそのまま飲み込むため、胃と腸に大きな負担をかけることになります。また、それが原因でさまざまな身体の不調につながることがあります。

7.肥満の原因
歯並びが悪いせいで、食べ物を十分にかまずに飲み込む癖がつくと、消化吸収作用が著しく低下します。同時に、かむことによって脳に送られる刺激が減少するので満腹感が得られず、食べ過ぎて肥満の原因になります。

8.見た目・心理面への影響
悪い歯並びは、歯並びを気にして人前であまり話したがらなくなったり、容姿を気にしたりして、消極的になってしまうなど精神的に影響を与える場合があります。
日本では昔、「八重歯はかわいい」とされていましたが、歯並びの悪さは、欧米を中心とする国際社会ではマイナス評価につながる傾向があります。

咬合育成という考え方

最近『歯並び、噛み合わせ』の悪い子供達が、学校検診や診療所でも目立って増加しています。
なぜでしょう? 何かが変わってきたのでしょうか?
昔から「子供の歯列不正」「不正咬合」は多く見られました。その原因の多くは「乳歯のむし歯」をほっておいたり「大きくなっても指しゃぶりなどの悪習癖が残っていたり、もしくは遺伝で仕方がないものと言われてきました。
しかし、現在では『不正の原因』が大きく変化してきており、日常の生活様式の変化や保育・食習慣などの【生活習慣の変化】が大きく関係していることがわかってきています。
私たちが普段、何気なくおこなっている、食べ物を口に運び、噛み砕き、飲み込むという一連の動作。これはいつ身に付けたのでしょう?
お口を閉じて鼻で呼吸をする。いつ教えてもらったのでしょうか?
ところであなたは正しくできているでしょうか。
なぜこのようなことをお聞きしたかというと、歯の噛み合わせ・歯並びには、普段の姿勢から物の食べ方、飲み込み方、また発音の仕方から呼吸の仕方などと私たちが日常生活で当たり前におこなっていることがとても大きく関係しているのです。
噛み合わせを正常にするためには、これらを正しく行なえるよう成長、発育させることが重要なのです。

これまでの矯正治療では、永久歯が生えそろってから始めるのが良いという考え方が一般的だったのですが、当院ではこのような普段、無意識におこなっている動作がとても歯並びに関わっているという考えから、それらを習得するできるだけ早い時期(乳歯の時期、乳歯と永久歯の両方が生えている時期)に家庭の日常生活の中から『歯並び』に悪影響を及ぼす日常の生活習慣を探り出し、それらが『どのように悪影響をあたえるのか』『どのような治し方があるのか』『何か予防法はないのか』という事を見つけ出すことが大切であると考えます。
乳歯の時期のちょっとした癖や習慣などが大人になってからの歯並びにまで影響してしまう恐れがありますので、決して「乳歯は生え変わるから」と軽く考えるべきではありせん。

成長とともに大きく広がり、バランスよく形が作られていく歯並びや噛み合わせに異常が出ないように、定期的に管理し、正常な発育の手助けをする治療法を【咬合育成療法】と言います。

「噛み合せに問題が出てから」考えるのではなく、「問題がでないように考えていく、出たとしても早めに修正していく。」そうすることでお子さまの健全な噛み合せを育てていくことが大切であると考えです。

咬合育成のいいところ
  • 早い時期から歯並びが悪くなる原因に気づくことで、本格的な矯正治療が必要でなくなったり、たとえ必要になったとしても容易に治療でき、歯を抜かずに矯正ができる場合が多くなります。
  • 歯並びが悪くなる根本的な原因を考え、これを解消するので、矯正が終わった後の後戻りがとても少ないです。
  • お口元・お顔立ちが美しくなります。
  • 姿勢が良くなり、全身から健康的になります。
  • 発音が良くなります。
  • 自浄性(自らきれいになろうとする力)が強くなり、虫歯になりにくいお口になります。

咬合育成では、姿勢の改善、生活習慣のチェック、全身からお顔、あごの成長を促すトレーニングを通して正しい発育をサポートします。
歯並びに悪影響をおよぼす姿勢や悪習癖、食習慣などを見直すことは、できるだけ早い時期からの方が行いやすく、成人してからの改善はなかなか困難です。
ただ、習慣や習癖は自分自身やご家族では見過ごしがちなので、歯並びの異常に気づいたら早めにご相談頂き、私達と共に歯並びが悪くなった原因を見つけて治療を行なっていきましょう。もちろん、本人だけでなくご家族の協力と努力は必要不可欠です。
あごの成長を助けるようなトレーニングで治ってしまうこともありますが、それでもあごの発育が悪い場合には、先天的な原因も含めて、針金(ワイヤー)などの装置を使った矯正が必要となります。

一般的な矯正治療は、歯並びをきれいに見せることが主な目的となりますので、全身、お顔、あごの成長を促すことはせず、大切な歯を何本か抜いて治療することも少なくありません。
しかし【咬合育成】では、美しい歯並びだけにとらわれるのではなく、その子に本来備わっている力を存分に引き出し、それによって得られた自然な噛み合わせによってしっかりと噛めるようになることで、全身の健康をしっかりと支えることを目的とします。

"お子様の健全な歯並びはご両親からのプレゼント"です。
私たちと一緒に協力して改善していきましょう。

咬合育成の流れ

当院では、次のような順序で咬合育成治療を進めています。

初診相談(30分~60分)

初診時のカウンセリングでは、咬合育成がどのようなものか、適切な治療の開始時期、治療期間及び費用の概略について説明致します。
一度、お子さまのお口を診せて頂ければ、聞いていただくのは保護者の方だけでかまいません。

精密検査(60分~90分)

歯の型どり、お顔やお口の中の写真、パノラマレントゲン写真、頭部X線規格写真(セファログラム)、筋力の計測など、診断・治療計画をたてるために必要な検査を行います。

診断結果・治療計画の説明(60分)

精密検査の資料をもとに、診断結果、お子様にあった治療計画の詳細や治療費などについて、詳しい説明をおこないます。
お子さまと一緒に聞いていただきます。

治療開始(基本的には1~3ヶ月に一回の通院)

治療のやり方は診断結果によって変わりますので、医院で直接お聞きください。
また、せっかく歯並びがきれいになったのに虫歯だらけでは、何のために頑張ったのかわからなくなってしまいますので、 咬合育成中は虫歯や歯周病を予防するため歯磨き指導や口腔内清掃、口腔衛生指導をおこないます。

保定(1.5~2.5年)

動かした歯は、終わった後、何もしなければ少しずつ元に戻ってしまうことがあります(後戻り)。それを防止するため、動かした歯を支える骨や歯周組織が安定するまで、保定装置(リテーナー)を装着します。

歯並びが気になったらまずはご相談を

「うちの子にも歯の矯正は必要かしら?」
そのように思ったら、まずはお子さまのかかりつけの歯医者さんに相談してみるといいでしょう。
今はインターネットでも専門的な情報を集められますが、実際にお子さまの歯の状態を診てもらってお話を聞くことはとても大切です。 よく当院にも、電話で「うちの子の歯はこうなっていて・・・・・・」と相談される親御さんがいらっしゃるのですが、 お子さまの実際の歯を拝見しなければ、おおよそで何かを申し上げることはできません。

矯正というのは本当にケース・バイ・ケースで、
歯の状態や、最適な治療は、一人ひとりまったく違うのです。

おかもと歯科では、お子さまが大人になったときの歯並びまでも想定して、適切なアドバイスをいたします。
お母さん・お父さん、一人で悩まず、まずは相談してみてください。

こんなときは、ぜひ早めに相談に来て下さい。

  • 乳歯がすべて生えたとき(だいたい2、3歳)に、「受け口」となっていませんか?
  • 下の前歯が重なってガタガタしていませんか?
  • お口がポカッといつもあいていませんか?
  • 発音が悪くないですか?(サ行・タ行・ナ行・ラ行など)
  • 猫背ではないですか?
  • しっかり噛んで食べてますか?


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